まずは、診断する前に大まかな目の仕組みについて勉強しておきましょう。


その他の目の代表的な成人病について紹介します

網膜静脈閉塞症
高血圧や加齢などに伴う動脈硬化で、網膜静脈に閉塞を生じ、眼底出血を起こす病気です。 自覚症状として、急激な視力低下や視野の欠損が起こります。
【治療】薬物療法とともに、適切な時期のレーザーによる治療が必要です。
糖尿病性網膜症
糖尿病の最も恐ろしい合併症は、眼底出血による視力低下です。糖尿病の患者さんは、内科医の診察とともに眼科医の定期検査が必要です。糖尿病のコントロールの目的は視力を守るためと言っても過言ではありません。
【治療】適切な時期に、眼底出血に対してレーザー治療を行うことにより、失明といった最悪の事態を防ぐことができます。
加齢黄斑変性
中高年層に増えている加齢性黄斑変性は、その黄斑部(網膜の中心にある)に異常が起こり、物がゆがんで見えたり、中心部が見えなくなったりします。
【治療】薬物療法、レーザー治療や手術。 抗血管新生療法(硝子体内注射)
中心性網膜症
網膜の中心部にある黄斑部が丸く腫れる病気です。30〜40代の男性の片目に起こることが多く、ストレスが原因といわれています。見ようとする中心部が暗くかすんで見えたり、ゆがんで見えたりします。
【治療】薬物療法や、レーザー治療。
上記の病気の詳細な診断には網膜断層撮影装置が不可欠です。
網膜剥離
網膜に孔が生じ(網膜裂孔)、網膜がはがれてくる病気です。初期の症状として、黒いものが急に見えるといった「飛蚊症」があります。
【治療】早期発見により網膜裂孔のみで剥離に至っていない状態であればレーザー治療で完治します。裂孔が進行し網膜剥離になった状態は手術を受けないと失明します。
ぶどう膜炎(虹彩炎)
ぶどう膜とは虹彩、毛様体、脈絡膜を総称したもので す。ぶどう膜炎が起きると、眼内に、虹彩から茶色い色素や白血球、リンパ球、タンパクなどが出て、眼内が濁ります。原因として、アレルギーやウィルス、カビ、結核による感染などがありますが、不明のものも多いです。軽症なものから、失明に至る重篤な病態になるものと幅の広い病気です。治っても、何度も再発を繰り返すことが多い病気です。
【治療】ステロイドホルモンの点眼や内服が治療の中心です。病気によっては免疫抑制剤や手術が必要になることもあります。
ドライアイ
涙の減少、環境変化により、目が乾く、疲れやすい、充血するな どの症状が表れます。コンピューターの長時間使用、冷暖房の効いた部屋での労働状況、睡眠不足、コンタクトレンズの長時間装着、アレルギー性結膜炎等がド ライアイの原因として考えられます。夜遅くまで仕事をする時は、コンタクトレンズからメガネに変えたりする工夫が必要です。ドライアイになると、目をゴ ミや細菌などから守ってくれる涙が角膜を保護できなくなり、角膜を傷つける危険もあります。
【治療】人工涙型目薬を頻繁に点眼する。涙点を閉鎖するプラグの装着をする。
網膜断層撮影装置、光干渉断層計OCT
今までの疾患の考え方を変えるほどの器機で、主に網膜の構造を精密に検査するために開発されました。
これまでの眼底カメラは網膜表面の状態を撮影するのに対して、OCTでは網膜の断面を拡大して撮影したり、網膜の厚さを正確に測定することができ、通常の診察ではわからなかった浮腫や網膜神経線維の減少等の網膜の異常を早期に診断できるようになりました。
それによって、網膜静脈閉塞症、糖尿病網膜症、緑内障といった失明につながる眼の病気の正確な診断や治療方針の決定に寄与することになりました。OCT検査は椅子に座り、アゴと額を固定しレンズの中をのぞくだけのごく簡単な検査です。数秒以内で終了し、眼の負担も少なく検査できます。
OCTには、他にも多くの検査機能があり、今後、網膜や視神経の病気の早期発見・診断・治療に有用な情報がさらに得られるよう研究が進んでいます。
加齢黄斑変性に対する抗血管新生療法 VEGF阻害薬硝子体内注射
最近では、加齢黄斑変性に対して、血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを抑える薬剤を眼内に注射することが行われています。当院でも採用しています。
担当医から十分な説明を受けてください。また製薬メーカーの専門情報サイトがありますので、ご参考にしてください。

加齢黄斑ドットコム

また 網膜静脈閉塞症や糖尿病性網膜症の視力低下の原因のひとつである、黄斑浮腫に対しても、VEGF阻害薬硝子体内注射が行われています。当院でも採用しています。同様に情報サイトを紹介します。

網膜静脈閉塞症ドットコム

糖尿病黄斑浮腫ドットコム